×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
お館様見なさいよ~
ちなみに画面は1期アニメです。
以前に土地の境界の依頼を受けた仕事関係の人の話を書きましたが、それに近い相談を受けました。
こっちは既に隣地と争いになっていて、はっきりさせたいという内容でした。
争っているということですから、要は双方の主張が対立しているということですね。
専門的な話になりますが、土地の境界というのは、大きく二種類に分かれます。所有界(または占有界)と筆界。
「自分の土地はここまで」という境は、多くが所有界です。所謂、利用している範囲です。
それに対して筆界というのは、その地番の範囲です。
土地の表示は、「○○市○○町字○○1番1」等、表記されます。(住所とは異なります)
この「1番1」の部分、言ってみれば土地の番号なのですが、これは基を遡れば検地の時代に付けられたものです。古くは江戸時代とかですが、大体明治から大正ですね。
そのときに、各地番の範囲というものは決定されているのです。ところが長い年月の間に、その範囲=境がわからなくなったというのが、現在往々にしてあります。それが境界争いになっているのが現状です。
何処かにはあるはずなので、現地でそれを探す作業をしないといけません。資料を集め、関係者や古くからの地域の方から話を聞いて、客観的に判断します。
ですので、実は双方の主張とは全く別の結果になる場合もあるのです。
本来、土地の境界というのは、この筆界を示すものです。実際の利用範囲ではありません。
また上記の作業には費用が掛かります。
以上のことを相談者に説明しますと、「じゃあ、こちらが勝ったら相手に費用請求出来ますか」と言われて、一瞬固まりました。
勝ったとか負けたとかじゃないんだ。そういう次元のものではない。
上記に示していますように、元々存在するものを探すという作業なので、勝負事じゃないのです。
また、例え結果として相談者の主張通りになったとしても、費用を相手に請求することは出来ません。
これは民事裁判も同じことが言えるのですが、原告、つまり訴訟を起こした側、ぶっちゃけ喧嘩を吹っ掛けた側が費用持ちなんです。あなたが起こした事件だから、それに掛かる費用は払いなさいよ、ということです。
もちろん、後で相手側と相談して、幾分か費用を負担してもらうということは出来ます。が、当然のように、こちらの言い分が通ったから払えということは出来ません。
この「費用は負けた側持ち」という考えは、何処から来ているのだろう?と思います。ドラマとかからかな?
「勝った負けた」という言い方をするので、負けた側が負担するという誤解が生じたのかもしれませんね。
PR
この記事にコメントする
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
リンク
pixiv
手書きブログ
プロフィール
HN:
矢島秀義
性別:
非公開
自己紹介:
九州でまったり棲息するナマケモノです。
「大丈夫です! 俺、矢島ですから!」by オダギリジョー
e-mail hide-yajima@hotmail.co.jp
「大丈夫です! 俺、矢島ですから!」by オダギリジョー
e-mail hide-yajima@hotmail.co.jp
最新トラックバック
最新記事
最古記事
ブログ内検索
P R
アクセス解析