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桜梅桃李

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アニメのほうを見終わりました。
綾辻さん原作ということで、ミステリーなの?ホラーなの?と見る前はドキドキしていましたが、ミステリー要素のあるホラーでした。
3年3組で起こる不可解な連続死亡事件。ミステリーではないので、殺人事件ではなく死亡事件です。事故死であったり自殺であったりの事件性のない死亡事件。
怪奇現象に挑む主人公とヒロインの物語です。
続けてストーリーを書こうと思いましたが、実写版が映画化されるそうなので、ネタバレになるので畳みます。

榊原恒一は中学3年生。母は恒一を産むとすぐに亡くなり、父と二人暮らしだった。
父の海外への転勤の為、恒一は3年生から母の実家がある夜見山北中学校に転校した。
しかし引越早々に持病が悪化し、そのまま入院。1ヶ月の転入遅れとなった。
退院間近となったある日、転入予定の3年3組の生徒数人が見舞いにやって来る。その中のひとり、赤沢泉美は初対面の恒一に、何処かで会ったことがあるかと尋ねる。
覚えが無いし、今まで夜見山市に来たことも無いので、それは無いと恒一は答えた。
その夜、恒一は病院でひとりの少女と出会う。偶然エレベーターに乗り合わせたのだが、服装は昼間見た夜見山北中の制服で、左目に眼帯を着けていた。
少女は霊安室のある地下で降り、消えた。

退院後転入を明日に控えた夜、母の実家に住む母の妹 怜子から、夜見山北中での心得を教えられる。彼女は夜見山北中の卒業生だった。
「クラスでの決め事には従うこと」 そう、念を押される。
1ヶ月遅れで転入した学校で、恒一は病院で出会った少女に再会する。声を掛けると、彼女は見崎鳴と名乗り、「もう始まっているかもしれないが、自分に関わらないほうが良い」と謎の言葉を告げた。
鳴はクラスメートであったが、クラスの中で異質だった。彼女の存在が無いもののように扱われる雰囲気があった。
そのことと、病院で出会ったときの鳴の行動が気になった恒一は、親しくなった看護師に、鳴が訪れた日、病院で異変があったかと聞く。
その日はひとりの患者が病死していた。名前は藤岡未咲。15歳の少女だった。
鳴に近づく恒一に、クライメートは「いない人間に構うな」と忠告する。鳴の存在に疑問を持ち始めた矢先、クラスメートの桜木ゆかりが校内で事故死する。
これで「始まった」のだった。

26年前の3年3組にミサキという生徒がいたが、亡くなってしまった。
ミサキは皆に慕われており、担任の信頼も厚い生徒だった。その為、3組ではミサキは生きているものとして扱うことにし、卒業式も皆で卒業したことになっている。
しかし、それから3年3組は呪われたクラスとなった。
毎月連続して、生徒や担任自身、または彼らの肉親が数人死亡するのである。
始業式の日にクラスの机が一組足りない年にこの現象は起き、「厄災」と呼ばれていた。
これは机が足りないのではなく、ひとり増える為であった。死者が蘇り、人数がひとり増える現象である。
ただ、死者が誰なのかはわからない。皆の記憶や名簿などの書類は改ざんされ、死者本人にも自覚が無い。
「厄災」が起きた年は、その一年が過ぎて初めて死者が誰であったのかわかるという。

長年この現象に悩まされてきた学校は、思考錯誤の末、ある対策を発見した。
「厄災」が起きた場合、増えた死者の代わりに誰かひとりを「いない者」とすることである。
確実ではないが、現状はこの方法しかない。
そして今年は恒一が転入し、結果として3組はひとり増えた。その為、鳴は「いない者」となったのである。
今年はこの方法で凌げるかと思われたが、5月にゆかりが死亡したことにより、やはり「厄災」は始まった。
但し、恒一が鳴の存在を認めたからなのか、方法自体に効力が無いのかはわからない。

3組の呪いを知らされた恒一は、叔母の怜子からもある事実を教えられる。
怜子も15年前の3年3組の生徒であり、その年も「厄災」は起きた。
「厄災」が及ぶ範囲は、3組の生徒及び担任、または肉親である他に、夜見山市内にも限られた。
その年、恒一の母、怜子の姉は出産の為に実家に帰ってきていた。そして恒一を産むと亡くなったのである。

もしや自分は元々生まれていない死者なのではないかと悩む恒一に、「それはない」と鳴は断言する。
鳴の左目は2歳のときに患った病気で眼球摘出しており、現在は義眼になっている。
この義眼は不思議な能力があり、義眼で見ると死者や、もうすぐ死ぬ者がわかるという。
義眼で見た恒一は死者ではないと鳴は答えた。
鳴の義眼は右目と色が違うので、人前に出るときは眼帯をして隠している。その為、死者が誰なのかは鳴もわからなかった。

死亡者が続出する中、担任も死亡し、クラスは副担任の三神先生が受け持つことになった。
ある日、クラスメートの望月の姉が勤める喫茶店で、「15年前の「厄災」を止めた」と言う客がいるという情報が入る。
調べてみると、確かに15年前だけ、始まった「厄災」が途中で止まっていた。
松永というその客は15年前の3年3組の生徒であり、彼から「厄災」を止める方法は教室に残したと聞きだす。
15年前の3年3組の教室は現在は使われていない旧校舎にあり、クラスメートの勅使河原、望月、恒一、鳴の4人はそこで1本のカセットテープを発見する。
中身は松永の告白だった。
15年前、3年3組は「厄災」を止める手段として、夏休みに合宿を行った。
担任と生徒一同は夜見山神社に祈願したが、やはり「厄災」は止まらなかった。
ここまで聞いたときにアクシデントが起き、テープは途中で切れ、修復するしかなかった。
恒一たちは、まずは15年前に倣って合宿を行うことを泉美に持ち掛け、それは夏休みに決行することとなった。

合宿は15年前と同じく夜見山神社に参拝し、1日目は終了した。
テープの修復は合宿に間に合い、恒一たち4人は続きを聞いた。
15年前の合宿中にも事故死が続発する中、松永は誤ってひとりの生徒を殺してしまった。ところが他のクラスメートは誰も殺した生徒のことを知らず、死体があった場所に戻ってみると、殺されたはずの生徒は消えていた。
それから「厄災」は止まったという。
このことから、死者を殺せば「厄災」は止まるということだった。

この事実に4人は戸惑った。死者を判別出来ないことには、「厄災」は止められない。
かといって、手当たり次第に殺すことも出来ない。
内容の重さに、4人はまだ公表を控えることにした。

その後、部屋に戻った恒一の元を鳴が訪ねる。
5月から起こった「厄災」は、鳴を「いない者」としなかった自分の所為なのかと思い悩む恒一に、「厄災」は4月から始まっていたのだと鳴は告げた。
鳴の母親は、本当は母ではなく叔母であった。
鳴を産んだ母と、現在の母は姉妹で、ふたり同時期に懐妊した。しかし、実母は双子の女の子を産んだが、叔母は死産だった。
そこで鳴は叔母の嫁ぎ先である見崎家の養子になった。
恒一と初めて出会った日、病院で死亡した藤岡未咲は、鳴の双子の姉妹だった。

そのとき、合宿所内に松永の告白テープが響き渡った。
4人の行動を怪しんだ泉美と杉浦が、勅使河原からテープを取り上げたのだった。
テープが終わると、杉浦の声がした。
「死者は見崎鳴だ。自分の小学生のときの同級生に、見崎とそっくりな女の子がいた。名前は忘れたが、その子の目は両目とも見えていた。
幼い頃の病気で片目が無いという見崎は、おかしい。見崎鳴が死者に違いない。」
この言葉に、クラスメートは鳴を襲い始める。
必死に逃げる恒一と鳴だが、途中ではぐれてしまう。
告白テープによってクラス内が疑心暗鬼にもなり、互いに殺し合いも始まる。
携帯電話で鳴の居所を掴んだ恒一は、そこで倒れている三神先生と傍らに立つ鳴を発見する。
「死者は三神先生だ」と言う鳴に、恒一は言葉を失った。三神先生は叔母の怜子だからだ。
公私をわきまえるようにと、怜子から学校では三神先生と呼ぶように言われていた。
まさか、とまだ信じられない恒一に、鳴は告白する。
「実は義眼で見てわかっていたのだが、恒一には言えなかった。しかしこの事態になって、黙ってもいられなくなった。
今まで忘れていたが、2年前に3年3組の担任の三神先生が通り魔に殺害される場面を見たのを思い出したので間違いない。」
そして、今年の「厄災」は終わった。

全てが終わったとき、恒一と鳴以外は誰も三神先生の記憶がなかった。
今年、机が足りなかったのは、3年3組ではなく職員室だった。
そして恒一は思い出した。
2年前、怜子の葬儀の為に夜見山市を訪れ、そこで同じく3年3組の生徒である従姉妹を亡くした泉美と出会っていた。


以上のストーリーです。
死者は誰なのかという謎解きは、さすが推理作家らしいですね。伏線も張ってあるし。
叔母の怜子=三神先生というところがトリックですが、綾辻さん得意の叙述トリックです。上のストーリーは粗筋なので省いていますが、怜子にも記憶が曖昧であったりと怪しい雰囲気があります。
最後は、勅使河原と望月が、15年前に松永が行ったように「厄災」の止め方を録音して、教室に隠すところで終わります。ここがミステリーではなくホラーたる所以でしょうね。「厄災」が無くなったわけじゃないというところがね。
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